ハイコンテクスト文化のNIPPON
読解用のテキストで
「その日はちょっと・・・」と言われたら、それは行かないという意味です
つまりは断られています、という内容のものがあります。
問題はその先。
断られたその先の説明はテキストにはありませんでした。
「で、他の日を提案したんですよ。そしたらまた電話するって」
「電話は?来ましたか?」
「いや、それが来ないんです。どれくらい待ったらいいですか」
あ~やっぱり。
「初めの言葉ですでに断っていたんですよ」
「行く気があるなら、初めのときに『〇日ならいいけど』と言いますよ」
そこで学生は悲しい顔になります。
断っていたのだと知った寂しさと、日本人との会話は難しいという思いとで。
昨日、ある人にちょっとした相談の電話をしました。
初めに答えをもらいましたが、疑問は消えなかったのでさらに説明しました。
すると、前の答えをもう一度繰り返されたのです。
前とまるっきり同じ調子で。
つ・ま・り
これ以上の答えは出す気はない、これ以上考える気もない、ということです。
私はさっさと電話を切りました。
さてこの対応、外国人であればどうでしょう。
繰り返し=もうこの話は終わり、と読めるでしょうか。
同じことを、同じトーンで繰り返したことに、不誠実さを感じ喧嘩になるかも。
「それは私が答える範囲ではないんですよ(昨日の場合はそうでした)」
と直接言えばわかりやすいでしょう。
かえって親切かもしれません。
でもそうしないのが日本語の特徴であり、ハイコンテクスト文化です。
これって、外国人にはなかなか面倒だろうなぁ。
初めの質問をしてきた台湾人の困った顔を思い出しながら、ちょっと同情。
「だからね、そういうときはどういう意味?って質問したらいいんよ」
「質問しました!そしたらまた連絡するって言われたんです」
あ~なかなか手ごわいなぁ、日本のやり方。
ハイコンテクスト文化ねぇ。
日本の中では京都はスーパーハイコンテクストなんでしょうね。
だから京都が好きという人もいれば、だから面倒で嫌いという人もいる。
この文化も、クリアしがいがあるという点では興味深いですが
問題はそこまで忍耐がもつかどうか。
もたないで、わけわからん!とあきらめて帰国してしまった人も
過去にたくさんいました。
ま、いいよね!
自分の性格、嗜好、志向に合う国に住むのが無理なくていいんだから。