隣を見たら外国人

異文化への興味は尽きず、今でも街で外国人を見かけるとつい目がいき「あ、外国人だ!」とつぶやいてしまう。でもふと隣をみると当たり前にいるわが外国人夫。ま、こんな夫婦関係でなくても、当たり前に近くに外国人がいる社会もいいかなと思っています。

父と宗教、そして語り合い

 

いつだったか、父から問われたことがある。

「宗教についてどう思う?」

 

結婚を機に無宗教・教から改宗した私は、その質問におそれおののいた。

正しく答えなければいけないと必死に頭を巡らした。

端的に、わかりやすく、重要な点を伝えようと。

 

しかし、今思えば、そんなことは必要なかったのだ。

父と共に考え、語り合えばよかったのだ。

そうすることで父の迷いや考えの深さを知ることもできただろう。

 

そのときの私は、無宗教・教であろう父を導くことができればと思ってしまった。

私の方が父より信仰が深いなどと誰が決められるのだろう。

 

もっともっと語り合いたかった。

体の具合を聞くこと、日常のちょっとしたつぶやきを受け止めること。

それ以上にできることはもっともっとあった。

 

言葉を丁寧に選び、穏やかに話す父はもういない。