隣を見たら外国人

異文化への興味は尽きず、今でも街で外国人を見かけるとつい目がいき「あ、外国人だ!」とつぶやいてしまう。でもふと隣をみると当たり前にいるわが外国人夫。ま、こんな夫婦関係でなくても、当たり前に近くに外国人がいる社会もいいかなと思っています。

自国で作ったものさしがいつでも基準

 

今回ご紹介したいのは「国別の賃金比較」です。仕事上、必要とした数字のみなので偏っていますが、製造業での一般ワーカーの月給を高い順で並べました。米ドルで出ていた数字を大ざっぱに1ドル100円で計算していますのでこの数字をそのまま信じないでくださいね。あくまで比較のための数字です。

 

スウェーデンストックホルム):36.8万円

日本(東京):24.1万円

香港:19.9万円

韓国(ソウル):18.8万円

台湾(台北):11.1万円

中国(北京):7.5万円

モンゴル(ウランバートル):3.4万円

インドネシアジャカルタ):3.2万円

ベトナムホーチミン):2.3万円

 

アジアの国々で、日本との賃金の差があまりに大きければ、お金を稼ぐ目的で来日したくなるのは当然でしょう。10倍という差は目まいがするほどの大きな違いです。国で優秀な大学生であっても、人手不足にあえぐいわゆる3Kの仕事をしたいと思ってくれることはあり得ます。

 

逆に、欧米諸国から見れば、日本の賃金はさほど魅力ではありません。また物価も自国に比べれば安いといわれることも多いです。数年という短期で滞在するときの過ごし方、考え方はアジアの人たちとは違って当たり前です。

 

だからこそ誤解も起こり得ます。締まり屋さんだと安心していたら、本当はお金使いの大ざっぱな人だった。お金の使い方が寛容だと思っていたら本来はケチだった。短い付き合いでは、その外国人の本質を誤解することがあるのも、育った国によっての違いから想像して理解しないからでしょう。

 

大きく違うものさしを持った人と親しく付き合うのはときにしんどいですが、だからこそおもしろいと思う人もいれば(私、わたし!)、望んではいないのに職場に外国人が来て、気が重いという人もいるでしょう。

 

そんな難しさを思うとき、移民を受け入れた先輩としてヨーロッパの人々に質問したくなります。個々を見て、正しい距離をつかんで付き合うコツを教えてほしいです。